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2004.04.22

異界との境界線

『家守綺譚』(梨木香歩/新潮社)

 売れない物書きの綿貫征四郎は、湖で行方不明になった学生時代の友人、高堂の実家の守をすることになった。ある日ひょっこり死んだはずの高堂があらわれた。以来、手入れもせずに草木が伸び放題の庭や家で、不思議なことを見聞きする。
 100年ほどまえの京都らしい。河童に子鬼に桜鬼がでてきても近所の人は驚かない。古風な文章も読んでいて心地よく、物語の雰囲気を盛り上げる。各章は草木の名前になっていて、四季の移り変わりが美しい。

 ――ええ、そう、そういう土地柄なのですね。(104ページより引用)

 これがこの物語を一言で言い表していると思う。あたたかくなり、雨もふり、うちの庭の草木も栄耀栄華を極めてしまった。久しぶりにちょっと草取りをしたら、なさけないことに腕があがらない。

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