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2004.08.09

いい場所

 読みたいと思いながら、なかなか手にとれなかったルーマー・ゴッデン。『台所のマリアさま』を読了。

 9歳のグレゴリーと7歳のジャネットの兄妹の両親は、建築家として働いている。そこへ料理人としてやってきたのは、ウクライナ難民で初老のマルタ。気むずかしく、自分のことにしか興味をもたなかったグレゴリーは、初めて他人に対して興味をもった。マルタは台所を自分の居心地のよいようにしていき、グレゴリーたちもそれが気に入った。しかし、ここには「いい場所」がないと嘆くマルタをみて、兄妹は「いい場所」を作ろうと奔走する。

 「いい場所」にはイコンと呼ばれる聖母像が必要だと知ったふたりは、まず博物館へイコンを見に行く。そこからたいへんは犠牲をはらって、グレゴリーはマルタを喜ばせるためにイコンを作っていく過程が感動的だ。屋根裏に自分の部屋をもち、妹以外はだれも入れなかったグレゴリーが、イコンのために人とかかわりを持ち成長していくのだ。それにカラーの挿絵がすばらしい。ゴッデンのほかの作品も読んでみたい。

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コメント

 さかなさん、たくさん教えてくださってありがとうございます!

 『ディダゴイ』は『台所~』の訳者あとがきにもセットで、と書いてあったので次に読んでみようと思っています。『人形の家』も読みたいと思っていました。『クリスマス人形のねがい』は原書を持っています。クーニーの絵はほんとうにすてきです。

投稿: 蒼子 | 2004.08.10 18:23

蒼子さんなら『ディダゴイ』はいかがでしょう。『バレエダンサー』はまさに児童文学の王道といった感じで楽しめます。『元気なポケット人形』も幼年ものでいいです。『人形の家』はむろんのこと。クリスマスには『クリスマス人形のねがい』は欠かせません。この作品が原書のようにクーニーの大判絵本ででたことは幸福です。

投稿: さかな | 2004.08.10 11:31

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