« 2005年12月 | トップページ | 2006年2月 »

2006.01.27

おわりから始まる物語

読破ページ数【10】

おわりから始まる物語
リチャード・キッド作 / 松居 スーザン訳 / ピーター・ベイリー絵

 ジミーのお父さんは漁師だった。ずっと海のそばで育ってきたジミー。しかし、漁獲量が減ったためお父さんは漁師をやめることになり、引っ越すことになった。新しい生活にもなれてきたある日、ジミーは近所で鯉少佐と呼ばれるグレゴリー老人と知り合った。少佐の鯉の話は興味深く、ジミーも鯉に惹かれていく。ところがある晩、鯉を盗もうとしている現場を友人のビリーと目撃した。ふたりは犯人のトラックにひそかに乗り込んだ!

 とてもきもちのいいお話でした。おとうさんの失業が「おわり」。でもそれは新しい「はじまり」だったわけです。これまでの仕事がなくなっても前向きなお父さん、新しい生活でもたくましくお父さんを支えようとするおかあさん。そしてとぼけた味をだしながら、家族みんなを見守っているおばあちゃん、とジミーを支える家族がすばらしい。
 でも本筋は、ジミーと老人の世代を超えた友情。そして、最初はいじめられていたビリーと、ある事件がきっかけでわかりあうようになり、危機をともに乗り越えて親友になっていく、友情の物語です。危機におちいったふたりが、知恵をしぼって犯人を追い詰めるところは、痛快でした。
 2000年ブランフォード・ボウズ賞ショートリスト作品。

◆◇ ただいまの走行距離 ◇◆

・訳す(書く)      3枚   727/2000
・「英文和訳演習(中級篇)」    16/24

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.20

容疑者Xの献身

読破ページ数【10】

容疑者Xの献身
東野 圭吾著

 遅ればせながら読了。直木賞も受賞して、うれしいです。東野作品は好きなのだけど、最近はほとんど読んでいない。『浪花少年探偵団』が最後だったかな。
 『容疑者X~』はいうことなしのミステリだった。最後にあっ、といいました。ちょっと泣きそうになってしまった。倒叙ものだから、最初から犯人はわかっている。湯川の学生時代のライバルだったからこそ、些細なきっかけで真相に気づいてしまったところも哀しい。
 ガリレオ探偵のでてくる、『探偵ガリレオ』と『予知夢』も読みたいなぁ。

 それと『白夜行』! ドラマの1回目を途中から(子どもが観ていたから)つい観るともなしに観てしまった。そしてぐいぐいと引き込まれてしまった。
 どうやら原作とは違う角度から描いているらしい。昨日の2回目も観てしまった……。原作読みたい。


◆◇ ただいまの走行距離 ◇◆

・訳す(書く)      7枚   724/2000
・「英文和訳演習(中級篇)」    16/24

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2006.01.17

ポテト・スープが大好きな猫

読破ページ数【10】

ポテト・スープが大好きな猫
テリー・ファリッシュ作 / バリー・ルート絵 / 村上 春樹訳

 おじいさんはテキサスで生まれ育った。これまでたくさんの猫たちといっしょに暮らしてきたが、いまは1匹だけ。おじいさんはこの猫のことを気に入っているのですが、そんなそぶりはみせません。

 猫とおじいさんの素朴な交流がに、ほっこりとあたたかい気持ちになりました。おじいさんが猫を、猫がおじいさんをみる表情がいいなぁ。


◆◇ ただいまの走行距離 ◇◆

・訳す(書く)      8枚   717/2000
・「英文和訳演習(中級篇)」    16/24

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.14

グッバイ、ホワイトホース

読破ページ数【10】

グッバイ、ホワイトホース
シンシア・D・グラント著 / 金原 瑞人訳 / 圷 香織訳

 16歳のレイナは、麻薬中毒の母と折り合いが悪く家を飛び出し、ホームレス状態で学校に通っている。恋人のサニーもやはり家を出ている。サニーはドラッグをやめられず、ふたりは恐喝や窃盗を繰り返している。
 学校のジョンソン先生は、そんなレイナに詩や文章の才能をみいだし、気にかけていた。しかし、この先生も、大きな心の傷をかかえていたのだった。
 麻薬、売春、妊娠、虐待……。現代の少年少女のリアルな描写は、メルヴィン・バージェスの『ダンデライオン』を思い出させる。
 本書は、レイナとジョンソン先生の一人称で交互に語られていく。そして途中にはさまれる、レイナの書いた文章には、心を揺さぶられた。レイナとジョンソン先生の出会いは、残酷であるともいえる。精一杯悩みながらも、ふたりが出した結論に希望が見えてほっとした。
 並行して『シュクラーンぼくの友だち』を読んだ。こちらはイスラエルに移民してきた少年とアラブ人の少年の友情を描いたもの。紛争地域で、テロの恐怖にさらされながら育つ子どもたちと、生きる気力をみいだせずにドラッグにおぼれていく子どもたち。この悪循環を断ち切るのに、どんな社会を作っていけばいいのだろうと考えさせられた。


◆◇ ただいまの走行距離 ◇◆

・訳す(書く)      5枚   709/2000
・「英文和訳演習(中級篇)」    16/24

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.12

虎よ、立ちあがれ

読破ページ数【20】

虎よ、立ちあがれ
ケイト・ディカミロ作 / はら るい訳 / ささめや ゆき絵


 ロブが虎を発見した日に、システィンという女の子が転校してきた。ピンクのひらひらのワンピースを着たその子はさっそくいじめの対象に。でもシスティンは〈怒り〉のかたまりで、いじめにも立ち向かっていく子だった。ロブは足にできたつぶつぶのために、学校を休むことになった。システィンは、宿題を届けるといって、ロブをたずねてくる。これまでだれにも自分のことをはなさずに、心のなかのスーツケースにためこんできたロブは、システィンを相手にすると、ことばがするするとでてきてしまう。虎のことも打ち明けると、システィンは虎を逃がして自由にしてやるべきだという。そして……。

 ロブは母を亡くしてから、悲しみを内にためこんでいた。システィンも両親の離婚で傷ついている。そんなふたりが出合って、お互いの心の内を語り合えるようになったとき、ふたりは変化していった。虎はロブの溜め込んだ悲しみの象徴かもしれない。さりげなくロブを導いてくれるホテルのメイド、メイおばさんがとてもよかった。
 2001年度全米図書賞ファイナリスト(児童書部門)。

◆◇ ただいまの走行距離 ◇◆

・訳す(書く)      10枚   704/2000
・「英文和訳演習(中級篇)」    16/24

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.10

暗殺者

読破ページ数【10】

ASSASSIN: THE LADY GRACE MYSTERIES by Patricia Finney

 エリザベス一世の宮廷が舞台のミステリ。1569年の聖バレンタインの舞踏会で、13歳のレディ・グレースは花婿を決めることになっていた。レディ・グレースの母もエリザベス女王付の侍女だったが、女王の身代わりで毒を飲み1年前に死亡していた。女王はグレースの行く末を心配して、花婿候補を3人選びだした。
 花婿候補は、年嵩のチャールズ卿。グレースの後見人の甥、ジェラルド卿。そして一番若いロバート卿だ。名前を伏せて、3人からの贈り物が披露され、女王の命令でレディ・グレースはそのなかのひとつ、真珠のネックレスを選んだ。その贈り主、ロバート卿が花婿に決まった。ところが翌朝、候補者のひとりジェラルド卿の死体が発見された。その背中には、グレースへの贈り物として用意した短剣が刺さっていた。そばにロバート卿の飾りが落ちていたことから、ロバート卿が逮捕されてしまった。犯人はロバート卿ではないと感じたグレースは、女王に願いでて事件を調べる許しをもらい、調査を始めた。

 グレースつけた日記の形式で、事件が語られていく。宮廷の侍女としては、ちょっと危ないこともするけど、面白かった。エリザベス朝の物語ということで、巻末に Glossary もついていて、わたしにはこれもうれしかったです。レディ・グレースはエリザベス女王の Maid of Honor です。2005年MWA賞(エドガー賞)児童図書賞候補作品。

◆◇ ただいまの走行距離 ◇◆

・訳す(書く)      3枚   694/2000
・「英文和訳演習(中級篇)」    16/24

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.08

ミッシング

読破ページ数【34】

ミッシング
アレックス・シアラー著 / 金原 瑞人訳


 ある日学校へ行く途中、消防車のサイレンが聞こえた。親友同士のジョーとジョナは走り出してサイレンを追いかける。ジョーはあきらめて、遅刻するからやめよう声をかけたが、ジョナはそのまま追いかけた。そしてジョナは帰ってこなかった。

 昨今の現実に起きた事件を考えると、読んでいるのがつらくて途中でやめようかと何度も思った。ジョーはジョナとの約束で、最後にジョナに最後に会い、消防車を追いかけていたことを、大人たちにいえないまま2日費やしてしまった。そのことが心の重荷になっている。子供の行方不明事件に群がってくるマスコミ。そんなまわりとかけはなれた、ジョーの気持ちがこまかく語られていくが、なんだかとてもリアルで読んでいて苦しい。やがて時がたっていくと、まわりはだんだん気持ちの整理をつけていくが、ジョーだけはジョナが生きていることを信じ続けて、行動を起こし続ける。後半はその行動からひきおこされるサスペンス。
 昔小学校の懇談会で、子供に「知らない人についていっちゃだめ、だけでは子供はわからない。ついていったら、どうなっちゃうかまで話さないと」と先生にいわれて、びっくりしたが、本書はまさに、そのどうなってしまうかの一例かもしれない。親の立場としては最後まで苦しみながら読んだ。読後もまだいろいろと思い湧き上がってくる。


◆◇ ただいまの走行距離 ◇◆

・訳す(書く)      3枚   691/2000
・「英文和訳演習(中級篇)」    16/24

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.01.06

扉は閉ざされたまま

読破ページ数【20】


 大学時代、仲のよかった7人が集まった。場所はメンバーの一人の兄が経営するペンション。現在休業中であるため、貸切状態。参加者のひとり伏見亮輔は、後輩の新山を殺す計画をもっていた。倒叙形式でまず伏見の犯行状況が語られる。部屋に鍵をかけ、被害者が寝ているとみせかけたが、あるメンバーが疑問を持ち始めて、部屋の外での対決となる。
 殺人事件でありながら、登場人物たちは死体を見ていない、扉も「閉ざされたまま」進行していく。なぜ、密室にして時間稼ぎをするのかが焦点。密室ものなのに、部屋の外で犯人と探偵役の攻防が進行するなんてすごい。うわさには聞いていたけど、うなってしまった。一気に読ませる構成美のミステリでしょうか。なぜ扉をやぶれないか、についてもなかなか凝った理由があって面白かった。ラストを読んで、ストックトンの『女か虎か?』を思いだした。犯人はどちらを選んだのだろう?


◆◇ ただいまの走行距離 ◇◆

・訳す(書く)      5枚   688/2000
・「英文和訳演習(中級篇)」    16/24

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.01.05

ベンのトランペット

読破ページ数【10】

ベンのトランペット
レイチェル・イザドラ作 絵 / 谷川 俊太郎訳


 ベンはジグザグ・ジャズ・クラブのトランペッターにあこがれている。毎日学校の帰りにジグザグ・ジャズ・クラブに寄って練習を見ている。でも家は貧しく、ベンはトランペットはもっていない。それでも一日中リズムにのって、トランペットをふいている。
 表紙画像がないのですが、かっこいい絵本です。少年のあこがれが、絵から言葉からにじみでている。あこがれのトランペッターもかっこいい。絵からジャズが聞こえてきそうで、とにかくかっこいい、のひとことにつきました。
 1979年ボストングローブ・ホーンブック賞オナー、1980年コールデコット賞オナーに選ばれています。


◆◇ ただいまの走行距離 ◇◆

・書く(訳す)      5枚   683/2000
・「英文和訳演習(中級篇)」    16/24

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2006.01.04

炎をもたらすもの

読破ページ数【10】

炎をもたらすもの
メレディス・アン・ピアス著 / 谷 泰子訳


 ジャンはユニコーンの王子の息子。でも掟をやぶったり、いたずらしたりしてしまい、父から信頼されていないのではないかと不安を抱えている。ジャンの祖父が王となって束ねているユニコーンの一族は〈月の子〉と呼ばれ、400年前に聖なる丘を追われて、いまは南の丘に暮らしている。一族には、いつか“ファイアブリンガー(炎をもたらすもの)”という英雄が現われ、聖地を奪ったワイヴァーンを倒して故郷に戻れるという伝説が語られている。
 毎年成人の儀式のために、王子は子どもたちを率いて、聖地まで旅をする。いよいよジャンも今年その旅に加わることになった。しかし、パンの森をぬけ、草原を旅するうちに、パンにはパンの、グリフォンにはグリフォンの考えがあることに気がついていく。

 舞台は異世界、主人公は幻獣のユニコーンのファンタジー。ジャンはユニコーンの中でも異端児で、つねに問題ばかりを起こしている。外の世界を知ることで成長していくが、3部作の1巻ということもあり、まだまだこれからどうなるかが楽しみだ。自分が他のユニコーンと違うのではないか、という悩みは、わたしたち人間と同じ。


◆◇ ただいまの走行距離 ◇◆

・書く(訳す)      3枚   678/2000
・「英文和訳演習(中級篇)」    16/24

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.02

リサイクル

読破ページ数【10】

 今年の読み始めは『炎をもたらすもの』続けて、『扉は閉ざされたまま』です。これは面白くて一気読みでした。今日は昨年最後に読んだ本の感想です。

リサイクル
サンディ・マカーイ作 / 赤塚 きょう子訳 / 鈴木 明子絵

 12歳のコリンは授業でゴミについて習った。このままでは地球がだめになってしまう。ゴミを減らすため、リサイクルに目覚めたコリンは、家族も巻き込もうとするが、なかなか協力が得られない。失業中の父さんと仕事が忙しい母さんとの仲も、なんだかおかしくなってきて……。

 リサイクルの大切さを、わかりやすくコリンが教えてくれる。ゴミ処理場を見学に何度かいきましたが、ほんとうに、あのゴミの山をみると、なんとかしなくてはと思います。少しずつでも継続していくことが大切なんだなあと。あと、キャンプに行くと、ゴミについて考えてしまいます。キャンプで大根の皮むいていたら、先輩リーダーに怒られました。ゴミがでるでしょって、食べられるところは全部食べる。昔はそうだったんですよね。いろいろと日ごろの生活を反省させられました。

◆◇ ただいまの走行距離 ◇◆

・書く(訳す)      2枚   675/2000
・「英文和訳演習(中級篇)」    16/24

| | コメント (4) | トラックバック (1)

2006.01.01

新年のご挨拶

200601

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2005年12月 | トップページ | 2006年2月 »