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2006.07.29

オオカミと少年の絆

読破ページ数【20】

クロニクル千古の闇 2
ミシェル・ペイヴァー作 / さくま ゆみこ訳 / 酒井 駒子画

 6000年前の、ヨーロッパ北西部を舞台に、〈天地万物の精霊〉が支配する世界を描いた『クロニクル千古の闇 1 オオカミ族の少年』(全6巻の予定)の2巻。
 トラクが大グマを倒してから半年がすぎた。オオカミの子、ウルフと別れたトラクはワタリガラス族とともに生活していたが、よそ者であるという感じはなくならない。それまで父と常に移動して暮らしていたので、これだけ長い間同じところで野営するのは初めての経験でもある。そんなとき、恐ろしい病が森に広まっていく。ワタリガラス族では、トラクをテントに居候させてくれていたオスラクが最初の犠牲者となった。トラクをおびきよせる罠かもしれないという、族長の忠告を無視して、トラクは病を治す方法を探しにひとりで旅立った。
 ウルフもまた、トラクを探して旅立っていた。ようやくワタリガラス族の野営地についたものの、すでにトラクは旅立ったあと。さらにウルフはトラクの跡を追う。またワタリガラス族の少女レンも、トラクの身を案じて旅立った。

 謎の病の治療法を求めて、深い森へ向ったトラクは、さらに海へいくことに。初めての海で、トラクはアザラシ族の少年たちにつかまり、アザラシ族の島に渡った。森での生活しか知らなかったトラクが、海の民の生活を知って、驚くようすがひしひしと伝わってくる。生きることは、食べること。それは命を食らうことである。生きる糧となる命に対する畏敬の念が、素直に伝わってくるのがこの作品の魅力。
 アザラシ族はトラクにとって、母の部族。この旅はトラクにとって自分のルーツを探る旅でもあった。最後にはトラクにとってつらい真実、〈魂食らい〉の正体があかされて、謎はますます深まってきた。トラクはウルフとともに、今後さらなる試練に立ちむかわなければならないようだ。
 この巻ではシャチがでてくるが、北ノルウェーのティースフィヨルドでシャチといっしょに泳いだ経験から、登場させたという。体験に基づいたリアルな描写も興味深い。
 3巻の原作は今年中に発表される予定。トラクとウルフの今後がとても気になる。

◆◇ ただいまの走行距離 ◇◆

・訳す          16枚 1150/2000

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