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2006.10.31

取扱い注意

読破ページ数【10】

ボトルネック
米沢 穂信著

 
 高校1年生のリョウは、2年たってようやく恋人が死んだ場所に立つことができた。崖から落ちたのだった。リョウはそこで眩暈に襲われ、崖から落ちたと思った。しかし、目覚めたのは住んでいた金沢の公園。自宅に帰るとそこには見知らぬ女がいた。それは生まれなかったはずの姉。リョウは自分が生まれなかった世界に迷い込んでいた。
 なにもかもがそっくりなのに、どこか違う世界。「間違い探し」をしていくうちにたどりついた結論が痛い。うーん、ホラーだったのか。


 以下、ネタバレです。

 が、やはりラストは辛すぎる。中高生の子供をもつ親としては、本当に辛くてしばし呆然としてしまう。
 最後のメールを読んで、リョウにはぶちキレてほしい。パラレルワールドでの経験を元に、リョウが第3、第4の選択肢を見つけ出したのだと信じたい。じゃないと、こっちの世界でもきちんと時間が過ぎていた意味がないと思う(思いたい)。
 ここまで考えて自分のなかでは落ち着きました。読む時期は注意しないと、後をひいてしばらく何も手につかないです。

◆◇ ただいまの走行距離 ◇◆

・訳す          15枚 1496/2000

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2006.10.26

時間がほしい

読破ページ数【10】

 ふと、本屋さんで見て買ってしまった。巻頭大特集は梨木香歩さん。スペシャルロングインタビューで、「作家と歩く〈本郷の路地裏〉+全作品ガイド」です。その他に特集は西尾維新さん、作家登場で米澤穂信さんのインタビュー。「秋季限定」だけでなく「冬季限定」の言葉もあったので、あと2冊は期待できそう。楽しみ~。ブックレビューをぱらぱら見ただけで、読みたい本がどんどん増えていく~。

◆◇ ただいまの走行距離 ◇◆

・訳す          20枚 1481/2000

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2006.10.23

過去は消せない

読破ページ数【20】

 小学6年生の直都が、ひょんなことから手に入れたデジカメのような機械。それは過去の時間を設定するとそこから3分26秒だけ起こったことを「削除」できる装置だった。

 過去の3分26秒を消せる装置をどう使い、どう決着をつけるか、という興味で最後まで読んでしまった。起こった出来事は消せるが、消した本人には記憶が残るというところが話をややこしくしていく。
 しかし、主人公を取り巻く世界が、あまりにも現実的で読んでいてつらかった。クラスの中の派閥、異性への興味、兄のひきこもり、両親の離婚……。後半は過去に起こったある事件の真相を追う展開なのだが、これがまた陰湿な事件。少々盛り込みすぎの感じ。
 読み終わって強く思ったのは、子供の問題は大人社会の問題でもあるということ。子供の問題を解決しようと思ったら、まず大人が手本をしめさなくてはと心から思った。

◆◇ ただいまの走行距離 ◇◆

・訳す          20枚 1461/2000

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2006.10.20

蜂の巣にキス

読破ページ数【10】

蜂の巣にキス
ジョナサン・キャロル著 / 浅羽 莢子訳

 ようやく読了。ミステリと思ったけど、それだけではないなにかが残る。ぞわぞわっとあとをひくなぁ。

◆◇ ただいまの走行距離 ◇◆

・訳す          20枚 1441/2000

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2006.10.15

気になる本

読破ページ数【10】

「あさきゆめみし」が青い鳥文庫に登場!

 「源氏物語」は高校時代に円地文子の「源氏」を読破して以来、ときどき読み返していました。「あさきゆめみし」も読んだなぁ。見てみたいなぁ。わたしのお気に入りは宇治十帖の中の君でありました。
 その他の気になる本。

オンライン書店ビーケーワン:ぼくと1ルピーの神様 オンライン書店ビーケーワン:少し変わった子あります
 まだ、bk1には出ていないけど10月末には、山口雅也さんの最新刊『ステーションの奥の奥』(講談社ミステリーランド)が発売予定。

◆◇ ただいまの走行距離 ◇◆

・訳す          30枚 1421/2000

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2006.10.10

賭博師が主人公

読破ページ数【10】

盗賊の危険な賭 上
ジュリエット・マッケナ著 / 原島 文世訳
盗賊の危険な賭 下
ジュリエット・マッケナ著 / 原島 文世訳


 主人公のリヴェクは、賭博師。相棒を待っている宿で「古代トルマリン帝国の骨董」を買い取っている者がいるという話を耳にする。予定外の滞在で懐がさみしいこともあり、しかも近くにそういう骨董があることを知っていたリヴェクは、うまく骨董品を盗み出した。ところがそれを売りに行った相手は、魔道師。盗んだことをあっさり見破られて、やんわりと協力を求められる。その一行にはちょっとかわいい男の子もいたもんだから、リヴェクは魔道師たちに深入りしていく。

 この魔道師たちは四大元素を元にした魔法をあやつる。しかし滅びたトルマリン帝国に伝わる霊気魔法をあやつる残酷な謎の一団もからんできて、下巻はスピーディな展開。主人公のリヴェクが、かっこいい姐さんという感じで、巻き込まれたとはいえ、しっかり自分の仕事を忘れないあたり、プロという感じで好感がもてます。でも最後はかなり辛いものがありました。続編もあるようなので、今後に期待したいと思います。

 章の頭には古文書やこの世界の賭博の説明などが挿入されていて、読み終わると、この世界について興味がわいてくるようになっています。

今日覚えた言葉:胸墻(きょうしょう)

味方の射撃を便にし、敵の射弾を防ぐ目的で、人の胸の高さほどに築いた堆土。(広辞苑より)

◆◇ ただいまの走行距離 ◇◆

・訳す          22枚 1391/2000

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2006.10.02

切ない想い

読破ページ数【10】

銀の犬
光原 百合〔著〕

 ああ、気がついたら1か月近く書いてませんでした。

 ケルトの民話をもとにした美しいファンタジー。あるべき様からはずれたものを、行くべきところへと導く、祓いの楽人(バルド)。声のない祓いの楽人オシアンと、その連れのブランが登場する5つの短編です。
 途中からからんでくる、獣使いの呪い師ヒューと相棒の黒猫のトリヤムーアもなかなかよいです。オシアンとブランの関係も気になるし。続編を期待したいです。
 5つのお話は、みな想いを残して死んでしまったものたちの物語。表題作の「銀の犬」は、子供のころから育ててきた犬に殺されてしまった新婚の妻。切ない想いが胸にしみる。妖精との恋を描いた「恋を歌うもの」も美しいです。
 参考図書の筆頭に『クリスタル☆ドラゴン』(あしべゆうほ作/ミステリーボニータでまだ連載中!)があるのに納得。「水底の街」は、唯一買ってうちにある外伝『風の呪歌―ガルドル―』をモチーフにしたのでしょうね。思わず読み返してしまいました。『クリスタル☆ドラゴン』本編のほうは、もうわからなくなっています。途中も抜けてるし。いま何巻まであるんでしょう。
 獣を相棒に、妖魔など災いを取り除く、獣使いの呪い師というのも興味深いです。吟遊詩人や楽人のことがちょっとわかった気がしました。

◆◇ ただいまの走行距離 ◇◆

・訳す          120枚 1369/2000

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