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2007.02.09

興味津々

読破ページ数【10】

□読んだ本

 山口雅也さんの本は、読み終わると「ああ、こういうのを読みたかったんだ」と思わせてくれる。『ミステリーズ』、『生ける屍の死』がそうだったし、「キッド・ピストルズ」シリーズや、「垂里冴子」シリーズも好き。で、本書も期待を裏切られなかった。

 夏休みの自由研究に「東京駅」を選んだ、小学校6年生の陽太。ちょっとかわった叔父さんと、ステーション・ホテルに泊まって資料を集めることになった。改築計画が進んでいる東京駅の、いまは使われていないという通路に、最後の冒険とばかりい忍び込んだふたりは死体を発見してしまった! おまけにその晩、叔父さんまでが行方不明に。陽太は級友の留美花とともに、謎を解こうとするが……。

 最初の東京駅の薀蓄から、もう頬をゆるめっぱなしで読んでしまった。東京駅は通勤で利用していたので、いろいろと懐かしい描写もあった。まあ、トリック(!)についてはいろいろな意見があるでしょうが、楽しめた。
 なんといっても、これは作者があとがきで述べているように、両親ではない身近な大人の「おじさん」が教える、ちょっと面白い話なんだと思う。わたしが子供のころこの本を読んでいたら、さっそくでてきた話を読んだことだろう(だから、「ああ、こういうのを読みたかった」なのだ)。

 でてくるタイトルは、

『ロビンソン・クルーソー』デフォー
『吸血鬼ドラキュラ』ブラム・ストーカー
『ブラウン神父の童心』『ブラウン神父の不信』チェスタトン
『怪人二十面相』江戸川乱歩
シャーロック・ホームズ
エラリー・クイーン
ディクスン・カー

 という具合。このそろそろ子供向けは飽きたなと、わくわくしながら大人向けの本を読む時期は、本当に短い間のように思える。わたしは小学校6年生のときに読んだドイルの『緋色の研究』が最初だった。いま思えば、それほど隠す必要はないと思うのだけど、こっそりふとんの中で読むという、あのどきどきする感じは、もう2度と味わえないだろうなあと思う。ラストの幻想的なシーンも心に残る。

 いまは改装中の東京ステーション・ホテルにいつか泊まってみたいな。

◆◇ ただいまの走行距離 ◇◆

・訳す          20枚 1843/2000

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