高いところからながめると
読破ページ数【60】
つぐみ通りのトーベ ビルイット・ロン作 佐伯愛子訳 徳間書店(2008.03)
トーベは小学2年生の女の子。最近学校にいくのがちょっと憂鬱です。いちばん仲良しのエンマが別の子と仲良くしはじめたからです。エンマの誕生会で、また仲良くできたらなと思いながら、プレゼントを選びました。
エンマの誕生会にはクラスじゅうの女の子が呼ばれています。トーベはお父さんの車で送ってもらいました。着いてみるとみんなふわふわしたきれいなワンピースを着ています。デニムのスカートできてしまったトーベは、はずかしくなりました。プレゼントもあまり喜んでもらえません。そして、ある失敗をしてしまい、いたたまれなくなったトーベは黙ってエンマの家を飛び出してきてしまいました。
バスで帰ればいいと思ってちょうどきたバスに乗ったものの、どうやら違う方向のバスだったようです。ちっとも見覚えのある風景になりません。怖くなったトーベはバスを降りました。やっぱりどこだかわかりません。そこで大きな木に登って、家をさがしてみようと思い、白樺の木に登りはじめましたが……。
友だちとも興味のあるところがちがってきたり、男の子のことが気になりはじめたりする時期です。そして、これはスウェーデンのお話。日本とは違う習慣もあるけれど、トーベの悩みや考え方は日本の子供たちも共感しやすいと思います。行動範囲や友だちの範囲もひろがるなかで、トーベがちょっぴり成長していくようすがみずみずしいです。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
最近のコメント