完璧な一瞬
読破ページ数【30】
ホーミニ・リッジ学校の奇跡! リチャード・ペック作 斎藤倫子訳 東京創元社(2008.04)
1904年、ラッセル15歳の夏休みが終わるころ、小学校の先生が急死した。学校をやめ、ダコタ州で農業や木の伐採をして働きたいと考えていたラッセルは、これで学校が閉鎖になるのではないかと期待する。ところが17歳の姉が代理教師として選ばれた。ラッセルにとって悪夢のような日々がはじまる。
まだ自動車もめずらしかったころのインディアナ州の人々の生活を、ゆったりと描いている。ラッセルが大人になってから子供時代を誰かに語ってきかせる構成で、けっして子供時代を美化しているわけではない。
「人生において完璧だと思える瞬間はそうたくさんはない。あの日、あのときが、その完璧な瞬間だった。」(25ページより引用)
完璧な瞬間をいとおしむために、日々の暮らしがあるのだと思えてくる。それにしてもラストはびっくりしたなぁ。
◆リチャード・ペック読了本感想
『ミシシッピがくれたもの』
◇こちらもおすすめ!
『シカゴよりこわい町』『
シカゴより好きな町』リチャード・ペック作 東京創元社
『豚の死なない日』ロバート・ニュートン・ペック作 白水社
『続・豚の死なない日』ロバート・ニュートン・ペック作 白水社
| 固定リンク
コメント